モーターの振動とは、重心がズレることによるシャフトに対して垂直方向の揺れです。
新品のモーターそのままでも僅かな重心のズレはありますので、目には見えない程度ですが僅かに振動します。
この揺れは、シャフトに垂直な方向のものがほとんどですので、それを抑えられる方向のみに制震ゴムを噛ませて固定してあります。
モーターに最初からついている固定台は共振の原因になるので一切他に触れないようになっています。
ヘッドパーツは、木製(ハードメープル材)ですが、極めて高精度に削り出してあります。
モーターシャフトから離れるほどパーツの歪みによる偏芯が大きくなるためトコ磨きのように直径の大きなものだとコバ磨きよりは振動が出てしまうのですが、それでも可能な限り振動が出ないように削っています。
動画で回転が止まる寸前を見ていただけるとほとんどフレがないのが解ると思います。
現在は、動画を撮った時より高精度にするために、より精度の高い旋盤用チャックを使用し、下の写真のようにヘッドパーツ内に金属製のシャフトホルダーを仕込んでから削り出しています。
小型のモーターは、トルクが無いので、回転力を維持するためには高速で回転する必要があります。
その際、高音のいかにもモーター音というシャーという音が発生します。
リューターなどをコバ磨きに使用するとこの高音の発生は避けられません。
その点、ルチデッツァは、大型のモーターを使用しているため毎分1600回転と比較的低速ながら高トルクを持ち、安定した回転を維持できます。
金属が擦れる様な耳障りなモーター音はほとんど聞こえません。
メーカーは、東芝の設計図を引き継いで製作しているムライ機器になります。
かなりトルクに余裕がある上に、そもそも定格使用時間はありませんので、コバ磨き程度の負荷では、何時間連続使用でも大丈夫です。