背表紙木型ロメラ


『ロメラ』は、この道具の正式な名前です。

製本で背表紙を作る際に綺麗なアール(丸背表紙)をつけるために使用します。

日本で一般向けに販売しているのは、おそらくクラフトノラだけです。


本体と、押し付けるための棒がセットになります。

現在使用している素材は、型も棒もケヤキ無垢材からの削り出しなので一生以上使える耐久性です。

 

棒は大小の溝に対応できるように、両側で二種類のアールを付けてあります。

板紙を窪みに入れて、棒で押して曲げます。

窪みのアール(半径)は、8ミリ、12.5ミリ、17.5ミリ、25.4ミリ、31.8ミリです。

窪みの幅は、アールの二倍の3/4強くらいです。

左はロメラ未使用、右がロメラ使用で製本したものです。

丸い背表紙を作るためには、とても重要なのがお分かりいただけると思います。

かなり大きな刃物で硬いケヤキを深く削り出す為、何度も何度も少しずつ削っていきます。
一気に削ると弾かれて危険ですし、削り肌が荒れます。